7月11日土曜日、18:00から、バルセロナのGracia通りとDiagonal通りの交差点にある広場を中心に、カタロニアの自治権の拡大を求める集会が開催された。 昨日、会社のバルセロナ出身の同僚に紹介されたので、とりあえず興味半分で行ってみた。 会場へ向かう人がどんどん増えてきている。赤と黄色の縦縞(横縞?)のカタロニアの旗をマントのように歩く人、同じような模様のTシャツを来て歩く人、旗を振って歩く人、いつもは車が多いDiagonal通りも、この時間は歩行者天国に変更されている。
「イ! イバ! イバ! バレンシア!」 と聞こえるシュプレヒコールや、なにやら静かな魂の叫びのようなカタロニアの歌?がみんなで歌われたり、手拍子が続いたり、と、なんとなく盛り上がってくる気配があるが、まったく統率が取れていないのか、どういう手はずになっているのか全くわからないまま、周りの人と同じように動いていたが、暑さと人いきれのせいか、老婦人が近くで貧血になったらしく、みんなで近くの木陰へ担ぎあげたり。 行進するのか?と思って待っていても何時まで経っても行進は始まらず、そのうち前の方からは、「戻れ戻れ」という声とともに、流れが逆転した。 なんじゃこりゃ?
クレーンに搭載されたテレビカメラや、ヘリコプターも飛んでいたが、前の方で何が起こっているのか、全くわからないまま、流れに流されてもどることにした。
何を主張しているのか、正直わからないが、スペイン語の先生から少し聞いたところによると、バルセロナから数年前にマドリッドに対して、カタロニアの自治権を拡大するように数多くの要求を書面にして提出していたのだが、数週間前に、ようやくマドリッドのスペイン政府から返答がきたという。その回答が、かなり期待から外れていたものであったため、バルセロナのカタロニアを愛する人々が決起した集会という事らしい。
カタロニアとスペイン(マドリッド中心)とは、文化も違い、お互いいろんな面で反目しあっているというのは聞いていたが、相当根が深いようである。 そういえば、明日のワールドカップスペイン対オランダ戦も、多くのバルセロナ人は応援をしようともしていない。ある人は、オランダが勝つことを望んでいるともいう。なぜなら「スペイン」という国に属しているという事に対して納得していないから、自分たちはスペインではなく、カタロニアであるという主張からだという。 日本人には良くわからない面があるが、長い歴史のなかで造られてしまった壁は簡単には崩せないのであろう。
どこかで、配っていたのだろうか。 紙で作られた手の形をしたウチワには、「ADEU ESPANYA」 (さようなら、スペイン)と 「カタロニア語」で書かれていた。