熱電対を使ってはんだコテ先の温度制御にトライ・・・酸化防止(その2)

【ケースの加工】

完成品はこんな感じ。

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以前10個程、購入したHammond社のケース(1591GS-BK)をケースとして使う。必要な加工としては、

  1. はんだこてケーブルを挿すACソケット(メス)用の固定
    1. 側面をカットして、ソケットを挿し、エポキシ樹脂で固定。
  2. 電源ケーブル(供給側)を挿すACソケット(オス)用の固定
    1. 側面をカットして、ソケットを挿し、エポキシ樹脂で固定。
  3. 熱電対モジュール用の固定
    1. モジュールの端子(5ピン)を外し、裏面からアクセスできるように新たにストレートの5ピンヘッダーをハンダ付け
    2. ケースの側面に、モジュール固定用の丸穴と、ヘッダーピンをケース内へ通す角穴をあける、熱電対用の端子足を割けるための丸穴も空ける。
    3. モジュールをM3のネジで固定。
  4. AC-DCモジュールの固定
    1. モジュールには何も固定するための穴が無いため、上下を逆さまにして、トランス部分をエポキシでケースへ固定。
    2. 線材のハンダ付けが後から出来るようにした。(端子がむき出しなので、注意が必要)
  5. OMRON SSRの固定
    1. はじめは基板上にマウントしようとしたが、実験しやすくするため、ちょっと危険だけれど、逆さまにしてケースに直接エポキシ樹脂で固定。
  6. 基板(Arduino Nano)の固定
    1. ユニバーサル基板の固定穴(M2用)に併せて、ケースの底面に4つ穴を開ける
    2. ナイロンスペーサーで4箇所固定。
  7. 表示用 7segment x 4桁モジュールの固定(フタ側)
    1. これが一番大変だった・・・。天面(フタ)に、7セグモジュールのサイズにピッタリ併せて、角穴を開ける。センターポンチと 3mm (3/8)のドリルで沢山穴を開け、ニッパとカッターで、ぴったりサイズに合わせる。
    2. 7セグモジュールを差し込み、モジュールの表面が天板の表面と一致する位置で、エポキシ樹脂を使って固定
    3. その後、7セグモジュールの基板を後ろからハンダ付け。
  8. 温度調整用VRの固定
    1. 丸穴と回転防止爪用の穴を加工して、ネジ止め。

基本的にはDremelとカッターナイフだけで、コツコツと、時間を探して少しづつ加工した。

出来上がった本体とフタ側はこんな感じ。黄色い配線が汚い・・けれど、AC系は安全のため、しっかりと配線したつもり。 ハンダコテへの出力をするソケットが3ピンになってますが、実際に使っているのは2ピンだけです。(GNDピンはオープン)

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DSC09676金色のノブが温度設定調整です。

【実体回路図】

回路図はこんな感じです。

実体回路図

【使用部品】
# 部品 価格 URL
1 Arduino Nano 1 $4 (link)
2 5V制御, 100-240V (2A) ゼロクロス対応 SSR 1 $6 (link)
3 Kタイプ熱電対(以前、MAX6675モジュールを買った時に付いてきたものをカットして使用) 1 (link)
4 粘着銅箔テープ(熱電対をコテ先に固定するため。) (link)
5 MAX6675モジュール 1 $3.4 (link)
6 ACソケット(male) 1 $0.7 (link)
7 ACソケット(female) 1 $1.5 (link)
8 ケース(Hammond社製 1590 1

(link)

    9 DC5V(700mA) 電源モジュール 1 $1.3 (link)
    10 10kΩ VR 1
    【ハンダゴテのコテ先への熱電対付着】
    • 熱電対の先端部分が、ハンダ付けの邪魔にならない程度で、かつなるべく先端に近く装着したいので、コテ先(交換可能な部分)の根元あたりに、銅箔テープで固定することにする。 銅箔での固定は、失敗した。銅箔テープの接着剤が熱で燃えて、粘着力がなくなってしまう・・(あたりまえか・・)。結局、コテ先保持用のスリーブとの隙間に、熱電対の先端を突っ込んで固定することにした。

    DSC09680

    DSC09681

    • 熱電対の配線部分は、コテと、電源ケーブルに沿って、今回製作する装置の近くまで持ってくる。
    • 熱電対の反対側は、MAX6675モジュールのターミナルへ直接接続することにする。(本当はソケットにしたいが、今回は、まぁ直接ネジじめでOKとする。これだと、ハンダゴテを交換したりすると、この熱電対の配線も外す必要があるが、手持ちのコテは一本しか無いので、これでOKでしょう。

    【その3へ続く】

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